大澤研究室osawa Lab.

准教授大澤博隆 / Hirotaka OSAWA

研究の概要

本研究室では、人間から他者として認知される社会的エージェントの介在する人間社会において、人の活動をどのように補佐できるか、システム実装と対人実験を介して分析すると同時に、人とシステムの間に介在する新しいエージェントシステムを作り出し、将来の社会の中で人を支える人工システムのあり方を探ります。

担当講義科目

管理工学輪講、卒業研究、管理工学実験・演習3、アルゴリズム論、Webインテリジェンス論(ヒューマンエージェントインタラクション)、オープンシステムマネジメント同演習、開放環境科学課題研究、開放環境科学特別研究第1、開放環境科学特別研究第2

研究の特徴

本研究室では、人間から見たときに社会的なチャンネルを介して受け取られる人工的なエージェント「ソーシャルエージェント」を介して、人間社会の拡張を行う研究分野「ヒューマンエージェントインタラクション」を研究対象としています。主に以下のような研究テーマが存在しています。

1.社会的知能の探索

相手の意図をシミュレートする知能は、数ある知的能力の中でも人間が最も得意とする能力の一つであり、こうした他者の意図理解は人間の知能を発展させた大きな要因でもあり、ソーシャルエージェントを介した社会においても、不可欠な知的処理となります。本研究室では主に、他人と協力したり他人を出し抜いたりする、社会的な要素を持つ対人ゲームを対象とした人工知能研究を通じ、こうした社会的知能の研究を行っています。

2.エージェントシステムを用いたファシリテーション

人間は人間と同様の社会的な働きを持つソーシャルエージェントに、直接的・間接的に多くの影響を受けます。こうした社会的エージェントは、人に類似した形だけでなく、数多くのバリエーションが存在し、対話的な問題解決法だけでなく、コミュニティに介在させることで間接的な効果を狙うものも多々あります。本研究室では、HCI、VR、ロボット技術などを使って、こうした社会的エージェントを介したシステムを作成し、その評価を行います。

3.フィクションを用いたイノベーション探索

人工知能技術を初めとした新規科学技術は、サイエンスフィクションを初めとした物語によって支えられてきました。ソーシャルエージェントが存在する社会も、このようなフィクションに支えられ、ビジョンが策定されてきました。本研究室では、こうした物語が持つ力を情報技術を用いて分析し、同時にイノベーションに応用する研究を、理工学・人文学双方の専門知を応用して実現しています。

教育目標・方針

複雑な科学技術と多数のステークホルダーが存在する世の中では、理工から人文にまたがる複数の知見を持ち、実社会に応用できる仕組みを作れる人材が必要になります。管理工学科のみなさんはその観点で、世の中に大きなインパクトをもたらすことが期待されます。特にヒューマンエージェントインタラクションは、様々な基盤技術への知見と、自由な発想が必要となる分野です。開発と評価を通じて、多くの知見を有機的に結びつけ、新しい発想を行い、それをプレゼンする力を身につけて欲しいと考えています。

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